天神の系譜の奇妙なオムニバス
交差させた二刀使いの腕を摑み、リュートはそのまま背負い投げ!

ぬかった。

だが、下は畳だ。

投げられた所で、衝撃は最小限に止められる。

そう思った二刀使いは。

「!?」

絶句する。

畳だった筈の足元が、分厚い氷に覆われている!

これまた氷の精霊フラウの力によるもの。

「悪く思うなよ!」

リュートは二刀使いを叩き付ける!

氷を粉砕するほどの投げ。

その衝撃に、二刀使いの呼吸が止まる。

そこへ追い打ちの拳を打ち込もうとして。

「っと…」

リュートは手を止めた。

「気絶させちまったら、お前の素性が聞けねぇな」

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