天神の系譜の奇妙なオムニバス
言葉に詰まるリュート。

「何かハズカシー奴だな、お前」

「何が恥ずかしいものか!姫様の一番の臣下として、姫様の幸せを願うのは…!」

「俺はよ」

二刀使いの言葉に重ねて、リュートは言った。

「愛しいとか、愛してるとか、そういうのはよく分かんねぇよ…あんましそういう話得意じゃねぇしさ」

「……」

「古奈美はさ…コスプレとか好きで、妙な設定こっちに押し付けてくる変な奴だけどさ」

リュートは、鼻の下を人差し指で擦った。

「何つーか…可愛い奴でさ…」

「……」

目を伏せ、二刀使いはフッと笑った。

「相分かった」

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