天神の系譜の奇妙なオムニバス
言われてみれば、その通りかもしれない。

実力に見合わぬ技術を、ただ勝ちに行く為だけに使用し、その結果技量が足りずに失敗し、自らが死にかけた。

いわば自業自得。

精霊の力を甘く見たしっぺ返しとも取れる。

そんな傲慢なリュートに失望し、精霊達が見限ったとしても、何ら不思議ではない。

が。

《そうではありません》

女王は緩々と首を横に振った。

《精霊達…私を含めた全ての精霊は、リュートに非常に親しみを持っています。貴方に限らず、グリフィノーの者達に、全ての精霊は親愛の情を持っています。見限るという事はありません。貴方達の為ならば、全ての精霊は協力を惜しまないでしょう》

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