天神の系譜の奇妙なオムニバス
「ここまで説明して理解したかもしれんが」

ヴラドはルカ達に向き直る。

「俺の魔術は、ツェペリ家独自の魔術体系だ。魔術というよりは『技能(スキル)』に近いものがある。また固有の詠唱はない。俺は魔術に高速神言を使っているからな」

「高速神言?」

首を傾げる凛。

「『高速詠唱』の最上位スキルだ。呪文を使用せずとも魔術を発動させられる。大魔術であろうとも一工程(シングルアクション)で起動させられる。神代の言葉なので、現代人には発音できない」

極端な話をすれば、ティグルやティーダが行使した精霊女王召喚を、一言で召喚するようなものだ。

精霊術とツェペリ家の魔術は術式体系が違うので、一概に比較はできないが。

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