天神の系譜の奇妙なオムニバス
かたや凛も、魔術・対魔力を行使している。

並みの魔術師でも一目見ただけで激しい頭痛や精神汚染によって倒れ伏せるという魔道書の原典をペラペラと捲りながらも平然としている辺り、魔道書の魔力から守られているのだろう。

前回のヴラド学園長の授業から2日。

ルカ達は自習の間に、課題である高速神言を習得してしまっていた。

ヴラド学園長が面倒臭がりなのと、多忙を極める職務の為、魔術クラスは自習が多い。

そもそも魔術師とは、己の魔術の研究は己のみで行う事が多い。

他人から教わるなど、初期の初期、魔術師見習いの頃しかない。

故に、与えられた課題を勝手に習得してしまうというのは、魔術師ならば普通の事だった。

ただ、高速神言などという高速詠唱の更に上をいく魔術を、たった2日で習得するという素養が、ずば抜けてはいたのだが。

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