【完】☆真実の“愛”―君だけを―2



『ん?つい……あ、犯罪ではないからね!?』


誰も気にしとらんわ、そんなこと。


当時、私は18歳。


六歳上の悠兄は、24歳だった。


恋なんて、できる環境じゃなかったのに……


『京ちゃんのこと、好きになっちゃった』


そう、言われたのが嬉しくて。


私の外もなかも、家のことも理解した人が……してくれた人が、彼だけだったから。


余計に、嬉しくて。


彼の温もりに、素直に甘えることができれば良かったのに。


私には、それが許されなかった。


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