【完】☆真実の“愛”―君だけを―2


「沙耶、きちんと、食べてね」


「はーい……」


笑いながら、怒っている、我が母。


どうやら、まだ、先日にぶっ倒れたことを隠していたことについて、怒っているらしい。


「沙耶、体調は?」


「完璧。大兄ちゃんは?」


「眠い」


「また、春ちゃんとこ?」


「ん……」


私も、人のことを言えないが、滅茶ダメな奴だ。


この兄貴……。


「勇兄ちゃんは、今日はいないんだね」


「ん。お前がぶっ倒れたことに、電話先で、滅茶苦茶に言われたぞ。耳がおかしくなりそうだった」


「……さーせん」


食パンを片手に、横目でこちらを見てくる大ちゃん。


もう、謝ることしかできない。


< 177 / 759 >

この作品をシェア

pagetop