【完】☆真実の“愛”―君だけを―2
「沙耶、きちんと、食べてね」
「はーい……」
笑いながら、怒っている、我が母。
どうやら、まだ、先日にぶっ倒れたことを隠していたことについて、怒っているらしい。
「沙耶、体調は?」
「完璧。大兄ちゃんは?」
「眠い」
「また、春ちゃんとこ?」
「ん……」
私も、人のことを言えないが、滅茶ダメな奴だ。
この兄貴……。
「勇兄ちゃんは、今日はいないんだね」
「ん。お前がぶっ倒れたことに、電話先で、滅茶苦茶に言われたぞ。耳がおかしくなりそうだった」
「……さーせん」
食パンを片手に、横目でこちらを見てくる大ちゃん。
もう、謝ることしかできない。