【完】☆真実の“愛”―君だけを―2
ピルルッ……
私が知ろうとする前に、動き出してしまった。
携帯の着信音が、鳴り響く。
もっと、早く動いていれば、良かった。
「はい」
電話に出た、飛鷹の顔色は変わり。
「今行く!だから、耐えろ!!」
焦りに、変わってく。
「夏翠!お前は、ここにいろ……っ!」
「っ……何が、なに、が……」
「大丈夫だから」
安心させてよ。
大丈夫じゃないよ。
飛鷹は私を抱き寄せて、そっと、額に口づけすると。
「行ってくる」
そう、微笑んで、飛び出した。
「やっ……」
嫌な、予感がした。
だから、追いかけようと思った。
でも、それは、父親の手によって、止められる。