【完】☆真実の“愛”―君だけを―2
殺し、隠した想いは、後悔に
□相馬side■
「……沙耶?」
ふと、目覚め、俺は泣きそうになる。
名前を呼んでも、帰ってこない返事。
目の前にいるのに……口を開かない、目を開けない沙耶。
「今な、ちょっと、夢を見たんだ」
布団の中から、沙耶の手を取り出して。
それを握り、今日も語る。
「昔の夢だ。本当、色々なことがあったよな」
動かない、最愛の女に。
毎日、毎日、語りかける。
「お前に出逢って、お前を愛して……」
沙耶の手に自身の額を当てると、自身の肘が当たり、側にあった机の上に置いていた箱が、コトン、と、床に落ちた。
それを拾い上げ、俺は自分を責める。
「どこで、間違えた?俺は……どうすれば、良かった?」
今なら、胸はって言えるのに。
沙耶と家。
どちらを取るかと問われたら、沙耶だって。
「……沙耶?」
ふと、目覚め、俺は泣きそうになる。
名前を呼んでも、帰ってこない返事。
目の前にいるのに……口を開かない、目を開けない沙耶。
「今な、ちょっと、夢を見たんだ」
布団の中から、沙耶の手を取り出して。
それを握り、今日も語る。
「昔の夢だ。本当、色々なことがあったよな」
動かない、最愛の女に。
毎日、毎日、語りかける。
「お前に出逢って、お前を愛して……」
沙耶の手に自身の額を当てると、自身の肘が当たり、側にあった机の上に置いていた箱が、コトン、と、床に落ちた。
それを拾い上げ、俺は自分を責める。
「どこで、間違えた?俺は……どうすれば、良かった?」
今なら、胸はって言えるのに。
沙耶と家。
どちらを取るかと問われたら、沙耶だって。