【完】☆真実の“愛”―君だけを―2
「さて、どっから、話そうか?」
相馬の運転で揺られながら、私は尋ねた。
「お前の話したいところから。余計な詮索はしねぇ。お前が、素面で話せるところからで……」
「じゃあ、最初からいける」
「……いけるのか?」
「ん。なんとか、ね。あんたのお陰」
笑いかけ、頭のなかで整理する。
どうせなら、生まれたときの話からしようか。
「きつくなったら、やめて良いからな」
「ん。……ありがと」
目を閉じ、私は息を吐き出す。
時を遡っていく。