【完】☆真実の“愛”―君だけを―2
「……アイラの、居場所を」
朝陽が死んで、一年たって姿を消したアイラ。
彼女は、死んでいるのか、生きているのか。
「知りたいの。消息だけで良い。それだけで、良いから……」
頭を下げると、ぽんっと、頭を撫でられる。
「任せろ」
携帯をなぜか、上機嫌で取り出した相馬は、あるところに電話をし始める。
「ちょっと、待っててな」
どこにかけるのか。
そう思ったとき。
「―Hello, it is me. I have something I want you to investigate right now. Is it possible?……Ah, I know. Let's consider about that as well. The plan was shown, but……」
ペラペラと、また、外国語を話し出す。
(これは……英語?)
授業で聞きなれた音だから、大体はわかる。
が、意味はさっぱりである。
暫くすると、相馬は電話を切った。
「頼んどいた」
「……はい?」
「だから、お前の言ったことを。調べてくれるとさ」
「えぇ!?今の電話で!?嘘でしょ!?」
「嘘なんか言うもんか。動くなら、早めが良いだろ」
「……いや、そう、なんだけど」
どうせなら、生きているときに解決したい。
私が死ぬって未来を知っていても、生かそうとしてくれるこの人は、私の心情を推し量ってくれた、ということだろうか。