【完】☆真実の“愛”―君だけを―2


「……っく、うぅ……」


私は手で、乱暴に涙をぬぐった。


そして、お父さんに頭を下げる。


「最期のお願いを、聞いてください」


これを、最後にしよう。


相馬への想いも、


何もかも。


ここに置いて逝こう。


私が生きた証。


ここにいたんだよって、証。


それさえあれば、私は生きていられるだろう。


相馬のことを忘れないでいられるだろう。


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