【完】☆真実の“愛”―君だけを―2
■相馬side□




「沙耶が行方不明!?」


10月が終わり、仕事に一段落をつけた俺は、千歳に会いに行った。


帰りに、沙耶が望んだ情報を沙耶に与えようと思って。


しかし、千歳から聞いた話では、沙耶は消えたというのだ。


結局、高校をやめ、そのまま、姿を消したと。


「ああ。柚香が心配していた。電話をしても、もう、その携帯は使われていないらしく……」


完全に、回りから孤立した。


沙耶がそんなことをするときは、決まっている。


―死ぬ覚悟を、したときだ。


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