【完】☆真実の“愛”―君だけを―2
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「集まったかい?」


彼は微笑む。


桐の箱を開けて。


「うん、当主様。集まったよ」


作った人形を眺めながら、嗤う。


「良い子だね、私のかわいい、子供たち(失敗作)」


夜の闇を、舞う。


真実をあぶり出す、月明かりを遮った部屋で。


「さぁ、遊戯の始まりだ」


当主であって、当主じゃないもの。


「全ての片を付けよう、月耀(りょう)」


央耀はどこか悲しげに、月を見上げて微笑んだ。


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