【完】☆真実の“愛”―君だけを―2


≪桜≫


私を優しく撫で続ける、彼に私は逢わせてあげられる。


≪美桜≫


彼が想い続ける、彼の愛する人に。


「大丈夫。もうすぐ、逢わせてあげるから」


二人で、一緒に逢おう。


そして、頑張ったお母さんを抱き締めてあげよう。


救ってくれて、ありがとうって……私は、言いたいから。


どうか、貴方も。……ねぇ?お父さん。


「……あ、そうだ」


「ん?……どうしたの?」


「相馬たちも、来るかな?」


薫に逢いたいのは、当たり前。


抱き締めてほしいし。


でも、それ以前に、私は、自分の力を使う力が今、ないから。


出来ることなら、力を分けてもらう。

< 424 / 759 >

この作品をシェア

pagetop