【完】☆真実の“愛”―君だけを―2
■光輝side□




「沙耶……」


沙耶の病室の前では、多くの人間が泣いていた。


彼女の死は、惜しまれるものであるのだ。


理不尽な運命、こういうのをそういうのだろう。


俺は、泣かずに見守った。


沙耶とまともに話したことがない巫女たちも、涙していた。


誰も、どうしようもない状況だとわかっていた。


治癒力を持つ相馬にも、限界があるから……


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