【完】☆真実の“愛”―君だけを―2
□夏翠side■
私を救ってくれた沙耶に、ずっと思っていたこと。
「そ、蝋燭。蝋燭ってさ、灯を点している。誕生日パーティーや、何かのお祝い事のときとかに、その場を彩るもので、儚そうな感じなのに、人の心に残るようなもので、沙耶は相馬の心に灯をともした。“生きていていいんだよ、相馬は何も悪くないんだよ”……相馬のお母さんが自殺したあと、相馬の周囲の大人が投げ掛けた言葉は、何一つ、相馬の心には響かなかった」
生きる屍だった、相馬に再び、“希望”を見せたのは沙耶だから。
私を救ってくれた沙耶に、ずっと思っていたこと。
「そ、蝋燭。蝋燭ってさ、灯を点している。誕生日パーティーや、何かのお祝い事のときとかに、その場を彩るもので、儚そうな感じなのに、人の心に残るようなもので、沙耶は相馬の心に灯をともした。“生きていていいんだよ、相馬は何も悪くないんだよ”……相馬のお母さんが自殺したあと、相馬の周囲の大人が投げ掛けた言葉は、何一つ、相馬の心には響かなかった」
生きる屍だった、相馬に再び、“希望”を見せたのは沙耶だから。