【完】☆真実の“愛”―君だけを―2


“最期まで、足掻くことは悪くないよ。諦めないで。理不尽な運命など、蹴散らせば良い。限界まで、手を伸ばして、生にしがみつけばいい”


昔、どこかで聞いた言葉。


じゃあ、理不尽にも、死んでしまう私は、どうすればいいのでしょうか?


蹴散らすなんて、死んでからじゃ、無理だし。


手遅れだし。


でも、もし、今、目の前で、選択肢を与えられたら。


生か、死かの選択を与えられたら、私は、“生きる″を選ぶけど。


くん、と、服が引っ張られた。


『諦めていいの?』


振り返ると、小さな子供が二人いて。


私を見上げてる。


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