【完】☆真実の“愛”―君だけを―2


『あなたたちはだれ?』


しゃがみこみ、尋ねると、二人の子供は。


『私達を、抱っこしてくれないの?』


『ママ、って、呼ばせてくれないの?』


泣きそうな顔で、そう言われた。


『……ごめんね』


それしか言えない私は、最低で。


『駄目だよ。死んじゃダメ』


必死に訴えてくるこの子たちは、本当に私のお腹に先程までいた、双子なのかな?


こんなに、しっかりしているなんて。


『……私、やっぱり、死ねないね』


子供らしさが、全くなくて。


過去の自分を、見ているような気分になって。


私はなぜか、ふと、自然に、そう呟いてしまった。


『そうだよ!死んじゃダメ!』


少女が指差した先、振り返れば、他にも、五人の子供いて。


『私の弟妹だよ』


と、少女が笑った。


夢の世界でも、良くできていると思う。


私と相馬の子供が、7人だって。


本当に、そんな未来があればいいのにね。


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