【完】☆真実の“愛”―君だけを―2
……何て、綺麗事ばっかり。
でも、最後の言葉だけは嘘ではありません。
私は、愛をずっと、残酷だと思って生きてきたの。
でも、相馬と出逢って、変わったんだよ。
愛は、とっても暖かくて、心地よいものだった。
ありがとう、愛してる。そして、ごめんね。
こんな言葉は、何回言っても、足りない気がするし、言いながら書いていると、涙が止まってくれないんだ。
泣くのなんて格好が悪いって、思っていたのに……こんなに……溢れて、便箋を濡らしている。
相馬には、色々なことを教わった。
人の愛し方も、何もかも。
貴方は、私の笑顔の裏側を見てくれた。
多分、相馬だけだった。
私の“強がり”を見抜けたのは。
だから、私も安心できた。
貴方のお陰で、安らかに眠れるわ。
だから、貴方は幸せに、そして、縛られないように。
貴方は、貴方。
親は、親だからね?
願わくは、貴方が一度だけでも、双子を抱いてくれますように。
沙耶