【完】☆真実の“愛”―君だけを―2



……何て、綺麗事ばっかり。


でも、最後の言葉だけは嘘ではありません。


私は、愛をずっと、残酷だと思って生きてきたの。


でも、相馬と出逢って、変わったんだよ。


愛は、とっても暖かくて、心地よいものだった。


ありがとう、愛してる。そして、ごめんね。


こんな言葉は、何回言っても、足りない気がするし、言いながら書いていると、涙が止まってくれないんだ。


泣くのなんて格好が悪いって、思っていたのに……こんなに……溢れて、便箋を濡らしている。


相馬には、色々なことを教わった。


人の愛し方も、何もかも。


貴方は、私の笑顔の裏側を見てくれた。


多分、相馬だけだった。


私の“強がり”を見抜けたのは。


だから、私も安心できた。


貴方のお陰で、安らかに眠れるわ。


だから、貴方は幸せに、そして、縛られないように。


貴方は、貴方。


親は、親だからね?


願わくは、貴方が一度だけでも、双子を抱いてくれますように。



              沙耶


< 486 / 759 >

この作品をシェア

pagetop