【完】☆真実の“愛”―君だけを―2
……俺は、手紙を閉じた。
もう、何回も読んだ手紙。
沙耶の涙で、くしゃくしゃな手紙。
「……抱くに決まってるよなぁ、自分の子供くらい」
抱き上げれば、スッポリと自分の腕の中に収まる茅耶。
双子の頭の部分にかいてある、ネームプレートに書いてある名前。
御園悠哉(みその ゆうや)
御園茅耶(みその かや)
(……俺は、沙耶との約束を破った)
双子は認知した、抱いた、名前もつけた。
けど、沙耶のお兄さん達に託してはいない。