【完】☆真実の“愛”―君だけを―2
「悠哉も茅耶も、俺の可愛い子供だ」
そんな可愛い子供の成長を見る役目を、他の奴に託してたまるか。
それに、沙耶は生きている。
まだ、生きているんだ。
さよならなんて、してたまるか。
今度こそ、伝えてやる。
“愛してる”って。
俺も、お前と同じ気持ちだって。
過去なんて、関係ない。
もう、気にならなくなっていった。
自分は、自分。
黒く染まろうが、それも自分なのだから。
ずっと、知りたかった、過去の真実。
どうでも良いやと思い始めてから、知ることができるなんて、運命は本当、良くできている。
腕の中で眠る娘は、ベットの中で眠る息子は、穏やかな寝息をたてていた。