【完】☆真実の“愛”―君だけを―2
そんな、あの日から三日。
「みんな、いるの?」
私は食事を軽くだが取れるようになり、だいぶ、回復に向かっていた。
そんな、昼頃。
「沙耶ちゃん?お久しぶり~」
私は、怒りまくった幼馴染みにロックオンされていた。
「げっ、柚香!」
「げっ?げっ、て、何かなぁ~?勝手に高校やめて?電話番号まで変えてさ。音信不通なんて、嘗めてんの?」
「い、いや……そ、それはですね……我が父と真剣に話し合って決めたことといいますか……まさか、死なないなんてね!ハハハハッ……」
「笑い事じゃない!!」
手をあげられ、殴られると思い、目を閉じれば、次に目を開けたときには、私は柚香の腕に包まれていた。
「……バカっ、なんでも、話してって言ったじゃん……」
「……」
「ごめんね。ずっと、一緒にいたのに……気づけなくて、ごめん……」
柚香に関しては、この時、失敗したと思った。
話しておく、べきだったと。
「柚香のせいじゃないよ。私が隠してたんだもん。ごめんね、心配かけてごめんなさい」
私を大事にしてくれる。
この子がいたから、私は我を失わなかった。