【完】☆真実の“愛”―君だけを―2


「沙耶……」


沙耶を手にいれるためなら、幾千の言葉でも、告げてやる。

贈り物がほしいなら、いくらでも贈ってやる。

望むものは、すべて与える。

だから。


「……頼むから、他の男のものにはならないでくれ」


渡したくない。誰にも。


双子だって。


茅耶も悠哉も俺のかわいい子供だ。


そんな俺の願いは、独りでに闇に溶けた。


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