【完】☆真実の“愛”―君だけを―2
玉響の信頼も愛も情も要らない。
私の存在が人を不幸にするのなら、私は一人のままで良い。
そう思っていたとき。
相馬に出逢った。
玉響の愛情も信じない、彼に。
同じ彼に惹かれた。
愛してほしい、私を見てほしい。……愚かしいまでの未練がまさに苦笑しかでない。
死ぬまで愛し続けてくれないのなら、死ぬまで愛されなくて良いと、考えるようになった。
愛されないように、甘えないように、頼らないように……気を付けていたそれらは、いつしか、弱点を隠すようになった。
本当は、怖くて。
今だって、醜い私は相馬とその好きな人が、うまくいかないことを願っている。
そんなことを思うのは、嫌なのに。