【完】☆真実の“愛”―君だけを―2
□沙耶side■




「……じゃあ、直樹さんには自分で謝るんだよ」


何故、流れでそんなことになった。


いまだ、解せぬ。


「ああ……お前も、わりぃ……」


「別に?私は平気ですけど。借り物の入院服を血で汚しちゃったことについては、相馬の責任で」


「……わかっている」


私の左手の薬指で輝く、指輪。

それで今日、私は彼に縛られた。


< 647 / 759 >

この作品をシェア

pagetop