【完】☆真実の“愛”―君だけを―2


「兄さんが……そんな、ことを……」


相馬を幼い頃から、見てきたから。


だから、か。


愕然としている。


「皆は気づいてないかもだけど、相馬は前世を振りきってるよ。草志に、たまに思考を支配されるとぼやいていたけれど、例えば、夕蘭が私じゃなくても、私はパーティーにさえ行っとけば、同じ行動をしたもの」


度々、感じていた。


相馬はもう、夕蘭を忘れられたんじゃないかって。


「でも……お前、相馬と……」


「良いじゃん。それで、寿命が延びたんならさ。私は気にしないし。どっちかって言うと、相馬に申し訳ないな。流れ的に……うん。まぁ、契約カレカノだし、いっか」


「……いや、契約カレカノって何?」


柚香が突っ込む。


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