【完】☆真実の“愛”―君だけを―2
沙耶の決意を聞いた、ここの皆はいつか、絶対、沙耶の力となるだろう。
沙耶は、儚くて、ほっとけない。
……そんな、女だから。
「うん、約束!」
俺達はきっと、何があっても、沙耶を見捨てることはできないだろう。
最期を知っているから……そんなこと出来ないのだ。
孤独に散っていった、夕蘭の二の舞にしないために。
「じゃあ、授業に戻るね!皆もサボっちゃダメだよー?」
俺達は、沙耶を守り抜く。
絶対に孤独にはしない。
俺たちが話し合って決めた、巫女を守り抜く決まり。
澪も、柚香も、その他の巫女の生まれ変わりは全員……何があっても、俺たちは守り抜くと。
「ちょっ……同じクラスなんだから!私達も帰る!」
そう言いながら、沙耶の後を追いかけた柚香。
そんな愛しい女の遠ざかっていく背中を見ながら、俺は目を閉じた。