【完】☆真実の“愛”―君だけを―2
「ここ、鍵があるよね?どうやって、入ってきたの?」
「えー?それは……」
春ちゃんの視線の先には、
「っ、甲斐!?」
「やっほー、沙耶」
相馬の側仕えであり、幼馴染みの甲斐がいて。
「甲斐が、春ちゃんを連れてきたの!?」
まさかの想定外の出来事に驚かざるえなくて。
「そだよ。ついでに、病院にも連れていってきた。……相馬さまからの、ご命令で」
口調を改めた甲斐。
からかいとか、鬼畜ぶりなどない、口調。
視線を辿ると、そこにいたのは……“統治者”。