【完】☆真実の“愛”―君だけを―2


「決めた!これにするよ」


ここでダラダラしてても、時間の無駄。


何より、茅耶と悠哉が気になるから。


「さぁ、決めたとこだし。帰ろう!今すぐ、帰ろう!」


祖父と仲直り(?)終了後、御園家に移り住んだ私。


「なんで、そんなに急いてんだよ?ゆっくりしていこうぜ?」


「……どこで?」


「……久しぶりに飯でも食いに行くか?」


「……」


子供とご飯。

どちらをとるべきか、分かっている。

わかっているが……


「でも、茅耶と悠哉が……」


「あの二人は、姉さんが見てる。大丈夫だろ」


「……あんたねぇ」


睨み付けると、手を握られる。


「良いじゃねーか。入籍した日くらい、二人で過ごしても」


相馬は、何億人の上に立っている。
休みが必要なのは、わかるが。


「……また、最近、寝てないじゃん。あんた」


休めるときに休まないこいつは、困ったように笑った。


寝ない理由は、わかっている。


「寝室、別々にしよっか?」


――私のせいだ。


< 731 / 759 >

この作品をシェア

pagetop