【完】☆真実の“愛”―君だけを―2
「決めた!これにするよ」
ここでダラダラしてても、時間の無駄。
何より、茅耶と悠哉が気になるから。
「さぁ、決めたとこだし。帰ろう!今すぐ、帰ろう!」
祖父と仲直り(?)終了後、御園家に移り住んだ私。
「なんで、そんなに急いてんだよ?ゆっくりしていこうぜ?」
「……どこで?」
「……久しぶりに飯でも食いに行くか?」
「……」
子供とご飯。
どちらをとるべきか、分かっている。
わかっているが……
「でも、茅耶と悠哉が……」
「あの二人は、姉さんが見てる。大丈夫だろ」
「……あんたねぇ」
睨み付けると、手を握られる。
「良いじゃねーか。入籍した日くらい、二人で過ごしても」
相馬は、何億人の上に立っている。
休みが必要なのは、わかるが。
「……また、最近、寝てないじゃん。あんた」
休めるときに休まないこいつは、困ったように笑った。
寝ない理由は、わかっている。
「寝室、別々にしよっか?」
――私のせいだ。