【完】☆真実の“愛”―君だけを―2
「フフっ、ねぇ、ドレス、似合う?」
「うん、とっても!」
俺らの予測通り、親友になったこの二人。
とても気が合い、今や、いろんなことで意気投合するようになってしまった。
……勿論、良い意味でも、悪い意味でも。
「一生の思い出に残る結婚式だからね!似合うドレスが良いじゃん?」
くるくる回る桜は、薫の妻になれることがよっぽどうれしいのだろう。
だが、花嫁がこんなところでこんなことをしていて良いのかは、ひどく疑問である。
「桜は、何を着ても似合うよ~私なんて、ピンクの服を着れない……」
そんな桜のドレス姿を称賛し、羨ましそうに言った沙耶。
それを見て、桜は、
「欲しいなら、買ってもらえば良いじゃん。金だけは無駄に持ってるよ?そいつ」
と、俺を指差す。
そんな桜の行動に慣れきっている俺は、
「欲しいなら、買ってやるぞ?」
と、言える。