【完】☆真実の“愛”―君だけを―2
中学三年、高校選びの際に、両親が私に聞いてきた。
その時に話された学校の名前が、それだった気がする。
蒼繚華学園は、クラスが三つある。
表向きでは二つらしいが、焔棠と関わりのある父さんは、三つ目の存在を知っていたらしく。
一言で言えば、金持ちクラスと一般人クラス、そして、特別クラスである。
クラスと言うより、コースと言った方がいいかも。
その三つは、細かく分類され、S~Fまでに分けられる。
勿論、Sから、成績優秀者の順位である。
おまけに、優秀者の順で出席番号をつけられるから、毎回、テストの度に出席番号が変わるらしく、面倒だと思った私は、大兄ちゃんたちと同じ、この学校へ進学した。
なんせ、学年で、一番頭がいい人が、高1のSクラス1番さんと呼ばれるなんて……嫌だから。
Fの下も嫌だが。
つまり、勉強が嫌いな私にとって、相応しくない学校である。