【完】☆真実の“愛”―君だけを―2
「……夏翠の家の学校をバカにしたくないんだけどさ……出席番号が変わるの、面倒じゃない?」
何事も面倒か、面倒じゃないかで決まる私は、やはり、性格は父親似。
私がそう言うと。
「そう?でも、その面倒くささは経験したことないから……問題ないよ。だって俺、Fクラスの2番だもん。ずーっとね」
と、光輝が言った。
それは、本気で、良いのか、悪いのか。
あの学校の偏差値を知らない私は、何も言えず。
「俺は、ずーっと、1番だった」
風斗が光輝の横で呟くも、毎年、難関校としてテレビで紹介される高校での一つでもあるから、本気で光輝が頭悪いと言えないのである。