天馬空を行く


~楓said~


"よっ!" 俺がそう声を掛けた相手は

屋上で空をぼーっと眺める柊耶。



最近のこいつは様子が変。


目の下にはクマ出来てるし、
溜息ばっかついてる。


「おい、最近何かあったか?

忙しくて大変か~?」


"まぁーな"って素っ気ない返事しか返ってこない。


(おいおい、本当に大丈夫か?)


またなんか1人で抱えようとしてる。



「なぁ、飲みにいかね?」


そう誘うが、あっさり断られる。


まぁそうだと思ってたけど……。



今日は強行手段で切り返す。


「じゃあ、今日お前ん家泊まるわ!」


"はぁっ?" そんな声も聞き入れず、


「今日は俺早上がりだし、お前も当直じゃねーだろ?」


『まぁ、、、でも

「じゃ、決まりな!」



柊耶の言葉なんか無視して勝手に話を進めた。



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