天馬空を行く
~柊耶said~
俺が落ち着きを取り戻した頃、
楓が優しく事情を説明するように言った。
最近、悪夢という名の過去の出来事を夢で頻繁に見るようになった事を伝えた。
何もかもにムカついて自分がコントロール出来なくなった。
それがいつしか態度にまで出るようになった。
気付いたら患者が怖がっていて
俺自身が何を仕出かしたかすら覚えてない。
もう自分自身が信じられなくなって怖くなった。
そう言葉を綴った。
楓は静かに俺の話をただじっと聞いていて、時々頷いてくれた。
全部話し終わると、"大変だったな。1人で悩んでて辛かったよな。"
そう言って俺をもう1度抱きしめた。
それが嬉しくて、久しぶりに笑った気がした。