天馬空を行く
~柊耶said~
……ん、、、
あれ、ここはどこだ?
なんで俺、こんな所で寝てんだっけ?
寝ながら横を向くと
俺の診察室だと分かる。
すると、隣の部屋から
誰かの声が聞こえてくる。
よく見ると腕には点滴が刺さってるし、
どうしてこうなったか冴えない頭で思い出す。
あっ!俺、外来後に自分の診察室で
ちょっと休憩してたら寝ちゃって……
そしたら、楓がきて、、、
ハッ!もしかして俺、倒れた?!
こんなことしてる場合じゃないと
ふいに立ち上がる。
しかし、どういう訳か視界がグニャっと
歪み目の前が真っ暗になった。
気づいた時には床に手を付いて
しゃがみ込んでいた。
その途端、ガラガラガタンッと
大きな音を立てて点滴台が倒れた。
そんなことはお構いなしに、歪む視界に
耐えることしか出来ないでいた。