天馬空を行く
「おい。起きろ。
いつまでそうしているつもりだ?」
倒れている愛夏を心配する素振りなど
全く見せずに、冷たく言い放つ。
しかし、そんな声も愛夏には届いていなかった。
ため息を吐きながら、仕方なく
里父が愛夏を揺すって起こそうとする。
それでも愛夏は目を覚まさなかった。
「……まさか、殺してないよな?」
そんな不安から、里親夫婦は顔を見合わせる。
"そんな筈はない" と里母は訴える。
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