天馬空を行く
ピピピピッ…… ピピピピッ……
静かな病室に体温計が鳴る音が響く。
「よし。鳴ったね。
……えーっと、37.5℃ かぁ~」
「お熱高いねー、どこか痛いところとかある?」
そう言っても反応は相変わらずない。
( …… 喉とか痛いかな?
目にも疲れが出てるし、きっと身体の怠さもあるだろうし。)
「愛夏ちゃん、ちょっとお熱高いから春山先生に見てもらおうか。
ちょっと呼んでくるから待っててね!」