シンデレラLOVERS
お店の前で芹華ちゃんと別れた後。
ふっと視界の端っこに、点灯したばかりのイルミネーションの光が見えた。
イルミネーションの光に引き寄せられるように、わたしはシンボルツリーのある方へと足を向ける。
その光を見上げながら思い出すのは、善雅くんと最初で最後の寄り道をしたときのこと。
彼にとってはただの気まぐれだったのかもしれない。
でも、わたしには忘れたくない大事な思い出だった。
カバンの中にはカーキ色のマフラーが入ってる。
貰ってくれる相手はもうわたしの隣にはいないのに……。
未練がましくも完成させたマフラーを、そっと取り出してみる。
一ヶ月最後の日に間に合えばって思いながら編んだけど……結局、善雅くんに巻いてもらえなかった。
見つめていたイルミネーションがぼんやりと鈍くぼやけ始める。
さっき芹華ちゃんの前でも泣いたのに、わたしの涙は尽きることなく瞳から溢れ出す。
止めることの出来ない涙が頬を滑り落ちて、ただひたすら握り締めていたマフラーを濡らしていった。
ふっと視界の端っこに、点灯したばかりのイルミネーションの光が見えた。
イルミネーションの光に引き寄せられるように、わたしはシンボルツリーのある方へと足を向ける。
その光を見上げながら思い出すのは、善雅くんと最初で最後の寄り道をしたときのこと。
彼にとってはただの気まぐれだったのかもしれない。
でも、わたしには忘れたくない大事な思い出だった。
カバンの中にはカーキ色のマフラーが入ってる。
貰ってくれる相手はもうわたしの隣にはいないのに……。
未練がましくも完成させたマフラーを、そっと取り出してみる。
一ヶ月最後の日に間に合えばって思いながら編んだけど……結局、善雅くんに巻いてもらえなかった。
見つめていたイルミネーションがぼんやりと鈍くぼやけ始める。
さっき芹華ちゃんの前でも泣いたのに、わたしの涙は尽きることなく瞳から溢れ出す。
止めることの出来ない涙が頬を滑り落ちて、ただひたすら握り締めていたマフラーを濡らしていった。