シンデレラLOVERS
日菜琉の言葉が喜びに変わって、俺の体中を駆け巡っていく。
好きな奴と気持ちが通じ合うことが、こんなにも満たされることなんだって……初めて知った。
「一ヶ月じゃなくて……無期限で彼女にしてやる」
「うんっ!」
嬉しいって思ってるのに照れくさくて。
また、ぶっきらぼうに呟いてしまう俺に、今までで一番嬉しそうに笑った日菜琉がギュッと飛びついてきた。
「善雅くん、大好きです」
薄ピンクに頬を染めた日菜琉がにっとはにかんで、俺に気持ちを伝えてくれる。
それが堪らなく可愛く感じて、反射的にキスしてしまった。
「……俺の方が好きに決まってんだろ」
唇を離した瞬間。
驚いてる日菜琉に負けじと気持ちを伝えたらまた日菜琉は嬉しそうに笑って、
「うん。ありがとう」
素直に全部を受け入れられてしまうのがこそばゆかった。
それを隠すみたいにくしゃくしゃっと日菜琉の髪を掻いてみる。
そして、視線を下に向ければ……今まで見たどれよりも嬉しそうなキラキラした日菜琉の笑顔が視界いっぱいに広がっていた。
一度は止まってしまった俺たちの時間が再び動き出す。
でも、前とは違う。
「善雅くん」
「んっ?」
「イルミネーション、見に行ってくれる?」
今日からは堂々と隣で見てやれる。
ちゃんと好きって気持ちで日菜琉の手を握って……。
日菜琉のことが大好きな、日菜琉の彼氏として。