未来
「っ…私…なにが間違ってたのかなぁっ…
弟、守ろうって…必死になって、働いて…
うまく、いかないときも…自分で、自分励まして…
友達、とも会えなくなって…
ケンカ…しちゃって…

もっと…つよくなりたい

泣かない、くらい…強くなりたい」

未来はやっと俺に感情をぶつけた
愚痴を、こぼした


一人で頑張っていたのに
俺はなにもできなかった

何かしたいと思っただけで
なにもしようとしなかった

その間も未来は苦しんで苦しんで
なのにたった一人の家族に、俺にすらも笑顔を向けてくる

「…お前は…強いよ
でも、いくら強くたって少しずつ脆くなる
脆くなったら補強しなきゃいけない

俺がお前を支えるから

お前が辛くてボロボロになった時絶対側にいるから」

未来の涙が少しずつ止まる

「だから、お前は幸せそうに笑え

辛そうに笑ってるお前なんて見たくない

幸せそうに笑え

俺はその表情を見て好きになったんだから」
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