飴のち林檎
トイレから出ると、

「せ、先生!?」

またぼっと赤くなる顔。

「お前、やっぱり熱あるだろ。いいから、こい。」

なんで!?なんでトイレの前にいるの!?

目の前を見ると、

先生



保健室。

あ、そっか、ここ保健室の前か。

そりゃいますよね。

じゃなくて!手!握られてる!

具合悪くないよ私!

ねぇ、先生!ってば!

心の中で叫んだが、声に出ることはなく、私は連れられるがまま保健室の椅子に座っていた。

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