桜が舞い散る頃に、貴方に出会う
〜副長室〜 楓香side


ガラッ


?「おい!!総司てめぇ何度言ったら分かるんだ!!許可を取ってから入ってこい!!」

なんか怒ってらっしゃる…。
この人もイケメンだなぁ…でも、眉間に皺が寄ってて怖くて近寄り難い感じだなぁ…今の所イケメンしかいない…でもでもなんでここの人はみんな着物を着てるんだろう??

沖「もうー、土方さんはうるさいなぁー…。そんなにやましいことでもしてるんですか〜?(ニヤ)」

土方さんっていうんだぁ
挑発しちゃだめですよ沖田さーん…!怖い顔がさらに怖くなっちゃうよ…。

土「あぁん!?うるさくさせてんのはてめぇだろうが!!そんなことしてねぇ!!って…まぁいい、そいつは…拾ってきたやつか。お前名前は?」

私って拾ってきた子扱いなの〜!?
捨て猫じゃん!!人間なのにー!!
ま、いっか。

楓「雨風楓香です!!」


土「そうか。お前どっから来た。」

名前教えたのに、お前呼ばわりなの!?

楓「私はお前じゃなくて、楓香です!!東京です!」


土「あぁ?めんどくせぇな。ところで東京ってなんだ?」

すごく嫌そうな顔しやがってー!!
まぁいいや、見逃してあげよう。優しいから。(ドヤ)
んん?東京を知らないの?え?ここってもしかして物凄く田舎なのかな?

楓「東京知らないんですか?日本の中心ですよ??頭良さそうなのに馬鹿なんですね笑」


土「あぁん!?お前なんつった!俺は馬鹿じゃねぇ!しかも日本の中心はここ京だぞ?お前の方が馬鹿なんじゃねぇか?」

はぁぁ!?東京に決まってんじゃん!!

楓「絶対に東京です!!ネットで調べてみます!!」


ごそごそ


楓「あった!!」

楓「えぇえぇ!?ね、ネットに繋がらないい!?」


土「さっきから気になってたんだが、ねっと?とやらとその小さい箱はなんだ?」

んん?小さい箱って携帯の事?携帯を知らない現代人っているの??ほんとにほんとの田舎なのかな?でも、ここって京都なんだよね??割と栄えてる方なはず!!

楓「携帯知らないんですか?」

土「なんだ携帯って。そんな光るものこの国にはない。お前異国のものか?」

楓「いいえ、純日本人ですけど?」


何かがおかしいって思ってたけど、馬鹿な私でも理解できて来たよ??

楓「あのぉ…つかぬ事をお聞きしますけど今って何年ですかねー??」

土「文久3年だが?」

ぶ、文久ってなに!?私馬鹿だから分かんないよ!!

楓「あのぉ…文久って言われても分かんないんで1000何年ですか?」

土「1863年だ。お前俺に馬鹿って言う割には教育を受けてねぇみてぇだな。文久がわかんねぇなんて、教育以前の問題だけどな。」

楓「…」

これってタイムスリップ…??
どうしたらいいの?
なんで私はここに来たの?

土「おい聞いてんのか?」

楓「あ、はい。」

1863年って割と最近だから江戸か明治かな…どっちだろ?

土「改めて聞く。お前はどこから来た。何者だ。」

なんて言ったらいいんだろう…頭がパンクしちゃうよ…うぅ頭痛くなって来た…もぅだめぇ…


ぱたん



土「お、おい!!しっかりしろ!!山崎!!」



山「はい、副長。」

土「話を聞いてたらいきなり黙り込んで倒れたんだ。こいつを頼んだぞ。」


山「御意」


沖「あ〜僕も行きますー!」


土「あ、おい!総司てめぇ!!俺は今からお前を説教して根性を叩き直すんだ!!まてこらぁ!!」

沖「いっやでっすよ〜う!!」


ムカッ



あいつぜってぇしばいてやる…。
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