憧れて
「がっちゃん~。」

そう呼びながら近づいてきた先輩は、
例の遅刻してきた先輩。

あの人なんて名前なんだろう。
ちゃんと遅刻したこと謝ったのかな。
あ、でも自由参加だからいいのかな。
遅刻にならないのかもしれない。

「お~宏太朗コウタロウ来たのか。」

がっちゃんと言う名前に反応したのは、玲弥先輩。

なんでがっちゃんなんだろう?

「1年生ー?うは〜!初々しいねえ〜!」

相変わらず陽気な挨拶だ。

「この子、絶対軽音部に入るらしいよ。」

そう言って私の方を向く先輩達。

えっちょっと、!

「へえ~そうなんだ!なんて名前?」

「え、あ、琉依です。」

「へえ〜琉依ちゃん!よろしくね~。」

「コイツは、宏太朗。まあ一応ボーカル兼最近ベースかじり始めました的な?」

玲弥先輩がそう紹介してくれた。

宏太朗…先輩。
何故かすぐに覚えられた。
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