イジワル部長と仮りそめ恋人契約
「……今夜はこの部屋に志桜と泊まってもいいけど、まだ手は出すなって言われた」
「え?」
「なんだよ、それは……生殺しか……」
唸るように言って、片手で顔を覆った彼がまたため息を吐く。
そして悠悟さんは、くるりと私に視線を向けた。
「志桜は、どうする? 俺はもう面倒くさいからこのまま泊まる気でいるけど、無理して付き合うことないぞ?」
「あっ、わ、私も、ここに泊まりたいです!」
はだけた胸もとをシーツで隠しつつ、彼の気遣いに私は即答で返す。
だって、少しでも悠悟さんと一緒にいたい。そして「わかった」と私のひたいにキスを落とした彼に、おそれおおくもリクエストをしてみた。
「それであの、できれば……手を繋いで、一緒に寝たいです」
「それは……おそろしいことを言ってくれるな……」
一度は引きつった顔を見せた悠悟さんだけど、私がしょんぼりするのを見て快諾してくれた。
やっぱり悠悟さんは、優しい。私はうれしくなって、初めて自分から彼にキスをしたのだった。
「え?」
「なんだよ、それは……生殺しか……」
唸るように言って、片手で顔を覆った彼がまたため息を吐く。
そして悠悟さんは、くるりと私に視線を向けた。
「志桜は、どうする? 俺はもう面倒くさいからこのまま泊まる気でいるけど、無理して付き合うことないぞ?」
「あっ、わ、私も、ここに泊まりたいです!」
はだけた胸もとをシーツで隠しつつ、彼の気遣いに私は即答で返す。
だって、少しでも悠悟さんと一緒にいたい。そして「わかった」と私のひたいにキスを落とした彼に、おそれおおくもリクエストをしてみた。
「それであの、できれば……手を繋いで、一緒に寝たいです」
「それは……おそろしいことを言ってくれるな……」
一度は引きつった顔を見せた悠悟さんだけど、私がしょんぼりするのを見て快諾してくれた。
やっぱり悠悟さんは、優しい。私はうれしくなって、初めて自分から彼にキスをしたのだった。