好きの海に溺れそう
あんまりにも海琉が眠そうだから、手を引っ張って玖麗が寝てるベッドの隣のベッドに海琉を寝かせた。



んんー寝顔も可愛い。



海琉の隣にそっと横になった。



手と足全身で、海琉に足を乗せてる感じで海琉を横から抱きしめる。



あ、眠くなってきた…。



「は!? ここで寝んなよ!」



悠麗の声が聞こえるけど、んん…眠くて返事できない…。



「おい!おーい!!」



悠麗に肩のあたりを叩かれてる気がするけど…。



薄れていく意識の仲で、玖麗が隣で寝てることを思い出した。



悠麗はどこで寝るんだろ…。



でも起きられない…。



おやすみ…。





目が覚めたらお昼過ぎだった。



悠麗と玖麗はいなくて、海琉だけが部屋で何可の冊子を読んでる。



「ん、起きた?」

「おはよー…。ん、痛っ…」



身体を起こすと頭痛。



これが二日酔いってやつか…。



あと筋肉痛。



全身が悲鳴を上げてる。



「大丈夫? 昨日どんだけ飲んだの」

「うん…。わかんない…。みんなは?」

「ゲレンデ行った」



この期に及んでまだスノボすんのみんな…。



痛くないのかな…。



「今日どうする?」



海琉がポットでお湯を沸かしながらあたしに言った。



「いろんなとこが痛い…」

「じゃあ今日は部屋でゆっくりしてよっか」

「いいの?」



あたしが言うと、海琉は優しく笑って洗面所に向かった。



あたしも後ろからついて行く。



顔を洗っている海琉をうしろからぎゅっと抱きしめた。
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