好きの海に溺れそう
「チューして?」

「うん…」



海琉からされる甘いキス。



どんどん深くなっていく。



お互いを求め合っているような感覚…。



そのまま押し倒そうと思ったら海琉が先にあたしを押し倒した。



海琉の手があたしのバスローブに触れて脱がしてく。



幸せと快楽の世界…。



求めて求められて。



「キスマークつけちゃった…」



思わず海琉にキスマークをつけてしまった。



「どこ…?」

「ここ…」



首の横と後ろに1,2,3…。



見る人が見たらすぐわかっちゃう位置。



「ごめん、つい…」

「バカ…」

「あたしにもつけて?」

「ん…」



海琉があたしの胸元に唇を落とした。



胸よりちょっと上で、見えるか見えないかの微妙な位置。



ワイシャツを着て風が吹いたら多分簡単に見える。



「海琉らしいね…独占欲?」

「この痕、消えなければいいのに…」



今、ぎゅーんって音が心臓からしたよ…。



「消える前にまたつけて?」

「つける…」



子供みたい…。



愛おしくて、あたしの上にいる海琉を下から抱きしめた。



「帰りたくないな…」

「俺も…」



お母さんに電話してみようかな…。



枕元のスマホを手に、お母さんに電話をかけてみた。



2回のコールで出るお母さん。



《もしもし?》

「お母さん? 今日…泊まってきたらだめ…?」

《事前に言ってあるならともかく高校生が何言ってんの…帰ってきなさい》
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