好きの海に溺れそう
とりあえず、放っておこう。



「今の時間海琉がクラスで働いてるからそこ行こ」

「うん!なんのお店?」

「メイド喫茶って言ってたかな?」



実行委員が忙しくて、あんまりお互いのクラスのお店については話さなかった。



まさか海琉がメイドさんの服着るわけじゃないよね…?



多分似合うしちょっと見たいけど…。



半分期待しながら海琉のクラスへ行った。



でも、期待はあたしのその更にずっと上をいってた……。



「かっこよすぎる………」



海琉が、まさかの!まさかの!!



執事服を着てる!!!



なに?めちゃくちゃかっこいいんだけど!!



やばい…。



かなり今ドキドキしてる!!!!



やばいやばい…。



写真を撮る手を止められない…。



「杏光、早く注文して…」



海琉が困った顔で言った。



その困り顔もやばい可愛い…。



髪の毛のセットも普段のナチュラルな感じとは違ってオールバックになってるのがまためちゃくちゃかっこいい。



うちの彼氏、世界で一番かっこよくない…?



「その髪の毛どうしたの?朝違ったよね?」

「これ着たらクラスの女の子が…」



女の子かーい!



でも、他の女の子が海琉の髪の毛に触れたことに対する嫉妬よりも、こんなに素敵に仕上げてくれたことの方への感謝の気持ちが大きいかも…。



まじでかっこいい…。



抱かれたい男ナンバーワン…。



「おーい杏光? 海琉に見とれるのもいいけどそろそろ注文しよ?」



玖麗に言われて渋々メニュー選びに戻る。



悠麗は完全にあきれ顔。



かっこよすぎてメニューなんて選べるわけない…。



「執事さん?おすすめは?」

「執事さんって…。おすすめは、紅茶とケーキのセットかな。おいしいよ、ケーキ」

「じゃあそれで!執事海琉さんにならいくらでも貢ぐ!!」
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