好きの海に溺れそう
これ、結構大変…。



でも、コツを掴むと楽しくなってきて、次々と綿菓子をつくってく。


「杏光、来たよ」



しばらくして、愛しのダーリンの声が聞こえた。



顔を上げると、執事服のまま…。



本当に素敵…。



「話には聞いてたけど本当に似合わないね」

「知ってるよ~。でもあたし的には海琉が執事似合ってるからそれで十分」



海琉の後ろにいる悠麗が「またか…」って顔をしてる。



少し大きめに作った綿菓子を三本、それぞれみんなに渡した。



教室の中の椅子に座って食べてる海琉を眺める。



っていけない、仕事仕事…。



海琉の方に逸れそうになる気持ちをなんとかなだめて次から次へと来るお客さんに集中した。



気がつけば、3人ともいなくなってて。



ああ…あたしの目の保養が…。



なんとかシフトいっぱい働いたので、海琉に電話をかけた。



《お疲れ~》

「今どこー?」

《中庭にいる~。ステージで芹田のバンドもうすぐ出るって》

「今行く!」



の前に、着替えなきゃ。



さすがにこの似合わない衣装着て校舎内回りたくない…。



急いで着替えて、中庭に向かった。
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