好きの海に溺れそう
小太郎くんが連れてきたのは5人。



全部で11人がリビングにいるとなると、さすがに狭い狭い…。



男の人3人と、女の人2人。


一番若いのが、玖麗のこと気になってるっていう19歳の間宮さんで、一番年上が33歳の佐藤さんっていう女の人。



間宮さんが玖麗に甲斐甲斐しく話しかけてる。



「じゃあ玖麗さんも写真とか興味あるんですね~」

「はい、素敵な写真とか絵とか見るのが好きなんです」



玖麗も普通に楽しそう。



俺と杏光は目を合わせてちょっと肩をすくめた。



「玖麗はそういうものの良さ見るセンスあるもんな」



悠麗が間に割り込んだ。



意識してるのかどうなのか、ピリピリしてるのを感じる。



うーん…。



結局、玖麗と間宮さんはちょっと仲良くなってからみんな帰ってった。



連絡先の交換までして…。



玖麗は残ってソファでくつろいでる。



杏光がソファで寝転がってる玖麗の上に覆い被さった。



「わっ、びっくりした、杏光」

「間宮くんといい感じだったじゃーん」

「そういうんじゃないよ…」



悠麗はちょっと足をゆすりながらゲームしてる。



ここまでわかりやすいと逆に面白いんだけど…。



まあ俺は俺で、杏光が俺の知らない年上の男の人と仲良さそうに喋ってたからちょっと嫉妬しちゃってたけどね…。
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